Introduction
インテリアコーディネーションにおいて、ファブリックがわたしたちの気持ちに与える影響は、非常に大きいものです。
カーテンや椅子張りの布地の風合いや色彩、窓からの光の入り方など、さまざまな要素が一体となって、その部屋の雰囲気をつくりだし、私たちをなごませたり、楽しい気分をもっと楽しくさせたりします。
窓辺のレースをとおした初夏のやわらかな光と、涼しげな風は、わたしたちをさわやかな気分にさせます。
落ち着いた色調のドレープや、厚手のやわらかな生地のソファは、忙しい毎日を過ごすわたしたちに、ゆったりとした時間の流れに身をゆだねることを思い出させてくれるでしょう。
わたしたちは、ファブリックがもつそんな力を信じて、いままで仕事を続けてまいりました。
膨大な情報が飛び交い、多種多様な価値観が交錯する現代という時代で、本当に自分の好きなものをみつけることは、難しいことです。けれど、だからこそ、自分にあったもの、本当にいいといえるものを見つけたときの喜びもまた、大きいものです。わたしたちはその価値基準のひとつを、歴史という視点から見つめなおします。わたしたちは、日本にインテリアデザインという考えが広まり始めたころから、常にインテリアに関わってまいりました。そのひとつの成果といえるものが、ファブリック製品の縫製技術です。とくに、クラシックなスタイルのカーテンは、わたしたちが最も得意とするものです。それらは機械化が難しく、仮に機械化をしたとしても多様なデザインに対応することは、不可能に近いのです。わたしたちがお届けするファブリック製品は、自社工場で、熟練した技術者の手によって生み出されます。
近年では、インテリアスタイルの多様化、相対化により、カーテンやリネンにもより多くのスタイルが求められています。「こんな雰囲気の部屋にしたいけれど、どうすればいいの?」わたしたちは、そんな漠然としたイメージを、かたちにするお手伝いができればと考えています。現代的なインテリアデザインの考え方は、形式にとらわれず、自由に楽しむことが基本です。けれども、たとえばおもてなしの席で、自分だけでなくそこにくるお客様も楽しませることが出来たら、その場の会話もより楽しいものになるのではないでしょうか。そのためのちょっとしたアイデアをご提案するのも、わたしたちの仕事だと考えています。ぜひお気軽におたずねください。